【鍵に関し変更しました】

今回出品の舟箪笥・舟金庫は、先のものより大きく重量もあり、重厚感、堅牢感、存在感も同様抜群です。江戸時代のものでは。

正面の鉄製金具や鋲は、装飾としても見ごたえがあり、右側扉の丸穴は、装飾や家紋、屋号などが入る飾穴ですが、出品のものは無飾。
金庫としは「鉄壁」の表現が最適では。右側扉、上部引出し、内部右側下段左引出しの３ヶ所に鍵穴が、２ヶ所の鍵はありません。鍵穴近くのツマミをスライドさせ扉、引出しを開閉出来ますが、完全施錠になると鍵なしヶ所の解錠が出来ず、次の点を注意下さい。

《ツマミによる開閉の注意点》
【右側扉】少し飛び出ている閂（かんぬき）は、ツマミの左（右）スライドに連動し閉（開）扉、軽くスライドでＯＫ。強く左スライドすると完全施錠になる可能性があり、鍵がないため解錠出来ません。十分注意して下さい。
【上部引出し】上の説明で、左⇒上、右⇒下、扉⇒引出し、と読み替えて下さい。同様に強くスライドしないで下さい。
【内部右側下段左引出し（写真５）】閂の飛び出しはありませんが、ツマミの左スライドで完全施錠に、何とか合う鍵が見つかり付属しますが、出来る限りこのツマミは操作しないで下さい。

材質は欅でしょうか。上部引出し、内部には正面板（欅？）があかね色の６杯の引出し、計７杯の引出しは桐材です。
経年による汚れやキズ、欠け、凹み、塗装剥げなどは否めず、金具や鋲の欠損・損傷、一部腐食（写真１０）も見られます。
右側扉のガタツキはほとんどなく開扉すると４杯の引出しが、下段右２杯の一つは引手が欠損、２杯は奥行きが短く奥には隠し空間があります。
左側引戸奥には２杯の引出しが、一つは引手が欠損。引戸は右端まで引き持ち上げ取り外しが可能です。なお、引戸は滑り難く持ち上げて引いて下さい。家具用スプレー、蝋（ろう）引きでも良いかも。

大きさは約、高さ４８ｃｍ、横幅５６ｃｍ、奥行４６ｃｍ、重量は約２２ｋｇです。

江戸時代のものと思われる骨董舟箪笥・舟金庫です。重厚感、堅牢感、存在感があり、金庫には使えないでしょうが、７杯の引出しもあり、お手入れの上インテリアを兼ねた収納家具とされてはいかがでしょうか。
相当の重量物であり、持ち運びは二人がよいと思いますが、落下・ぶつけには十分注意して下さい。また、完全施錠にならないようツマミ操作にも十分注意下さい。